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堆積学会メルマガ第17号:
地質学会トピックセッションの案内


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┃\/┃ 日本堆積学会 メールニュース ◆ 2003年6月17日(第17号)
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安藤@事務局(茨城大です)
産総研@七山さんより地質学会(静岡)でのトピックセッションの案内がきておりますの
で転送します.
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日本地質学会トピックセッション
「地震イベント堆積物-深海底から陸上までのコネクション」
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皆様
「地震イベント堆積物-深海底から陸上までのコネクション」セッション世話人からのお
願いのメールです.
すでに地質学会ニュース誌でご存じのように,我々は今回静岡の学会において表題のト
ピックセッションを開催することにしました.ぜひ,関連分野の皆様は,本セッションに
エントリーしていただくようお願い申し上げます.また,周囲の方でこの分野の研究や事
例を扱っている方にも投稿をお勧め頂けると幸です.
このセッションのテーマは,以下の通りです.
以上.
ななやま
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トピックセッション:地震イベント堆積物-深海底から陸上までのコネクション
世話人:藤原 治(核燃料サイクル開発機構 :fujiwara@tono.jnc.go.jp)
池原 研(産総研・海洋資源環境部門 :k-ikehara@aist.go.jp)
七山 太(産総研・海洋資源環境部門:nanayama-f@aist.go.jp)
主旨:深海底の地震タービダイト,沿岸の津波堆積物やイベント性の化石層,陸上の遺跡
に見られる地震の痕跡など地震イベント堆積物の研究発表を広く募集し,堆積学,古生物
学,地震学,第四紀学,考古学などの分野を横断して,その研究手法と研究意義について
総合的に議論する.
地震イベント堆積物の重要性:ここでは,液状化跡,津波堆積物,サイスモタービダイト
等,陸上から浅海,深海底にまで分布する地震に伴って形成された堆積物を地震イベント
堆積物津と総称する.プレート沈み込み境界に囲まれている日本列島は,プレート境界で
発生する巨大地震の被害を繰り返し受けてきた.そのような地震の再来間隔は人間の一生
に比べて長いため,歴史記録の豊富なわが国においてさえ,再来間隔を解析して将来予測
をすることは容易ではない.この予測のためのデータは,地層の中に記録されている地震
の化石である地震イベント堆積物を利用することによって格段に向上する.地層中の地震
イベント堆積物は,歴史記録からは分からない長期的な地震の履歴や規模を復元し,地震・
津波の再来間隔や地震災害の予測評価のために重要な研究資源である.このような長期予
測研究は,沿岸における防災などの数十年オーダーの安全評価のみならず,100年,1000年
オーダーの都市の防災計画,さらに万年オーダーの高レベル放射性廃棄物の地層処分の安
全性評価にも貢献する.
地震イベント堆積物研究の展望:長い海岸線を持ち,海岸低地や完新世の溺れ谷(内湾)
が多数分布する日本列島は,このような地震イベント堆積物の研究に適したフィールドで
ある.たとえば,南関東-東海地域は将来に発生が懸念される東海地震・関東地震の震源
域に面し,地震イベント堆積物を利用した地震や津波のポテンシャルの評価が待たれる地
域の一つである.
上述のように地震イベント堆積物には様々なものがあり,研究手法も多様である.そのた
め,地震イベント堆積物の種類ごと(津波堆積物,遺跡の液状化跡,サイスモタービダイ
ト)に研究分野と研究者が偏っていた傾向がある.しかし,巨大プレート間地震のポテン
シャル評価や,さらに発展してハザードマップの必要性が高まっている現在,これらの研
究分野を横断して,地震イベント堆積物の識別と再来間隔の推定精度を向上させることが
必要である.そのためにはまず,何処にどのような形で地震イベント堆積物が分布してお
り,それらがどのような形態的・構造的・組成的特徴を持ち,各種の地震イベント堆積物
が時間・空間的にどのような相互関係にあるかを明らかにする必要がある.プレート間巨
大地震は,陸上に液状化跡や津波堆積物,浅海に津波堆積物,深海底にはサイスモタービ
ダイトを形成するであろう.一つの地震で,深海底から陸上までどこにどのようなイベン
ト堆積物が形成されるかを解明することは,もちろん科学的に興味深い.そこからさらに
進んで,これらの地震イベント堆積物を相補的に用いることで,プレート間地震のポテン
シャル評価の質的向上を目指したい.この研究を進めるには,堆積学,古生物学,地震
学,考古学など一見関係なさそうな分野から,研究手法と成果を紹介し合うことが第一歩
である.
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