●新年のご挨拶・日本堆積学会新体制の紹介・学会活動へのご協力のお願い
|
日本堆積学会会長 池原 研
新年明けましておめでとうございます。会員の皆様におかれましては,新たな気持ちで新年をお迎えのことと存じます。本年が皆様にとって
実り多い年でありますよう,心より祈念いたします。
さて,日本堆積学会は,昨年の選挙の結果を受けて,2020年1月1日より新体制での運営となりました。私は会長を仰せ付かり,
新役員(下記)の方々とともに,学会を通じて会員の皆様の堆積学関連研究・業務のお手伝いをすることとなりました。不慣れに
よる不行き届きも多々あるとは存じますが,微力ながらも最善を尽くす所存ですので,皆様の日本堆積学会への御協力,御支援,
御鞭撻の程,よろしくお願い申し上げます。
日本列島は昨年も度重なる自然災害に見舞われました。地震・津波・地盤崩壊・火山活動・洪水等からの防災・減災,エネルギ
ーや産業基盤素材確保のための資源探査,地球環境保全のための対処や新技術開発,都市地盤対策など,堆積学が貢献できる社会
的課題はたくさんあると思います。しかし,実際の堆積学そのものに対する認知度は決して高いものとは言えませんし,私自身を
含めて堆積学界からのこれらに対する発信も十分ではないのではないでしょうか。一方で,堆積学研究の根底を支える教育体制,
研究者・技術者養成体制も必ずしも十分ではありません。
日本堆積学会ではこれらの問題に対処するため「行事委員会」を中心として充実した定例行事の開催のほか,「産官学連携推進
委員会」を中心として産官学の双方向な交流・連携を目指したセミナーの開催に取り組んできました。今期もこれまでの活動を引
き継ぎ,拡充させて会員の皆様に提供していきたいと思います。また,大会や他学会での研究発表や公表論文などから判断すると
,日本の堆積学界の学術レベルはかなり高いと思います。もっと内外にアピールし,協力・協調を強化していくために「堆積学研
究」がもっと活用されるように「編集委員会」を中心に学会として検討・努力していくとともに,「論文賞選考委員会」を中心に
優れた研究成果をきちんと評価し,奨励していきたいと思います。また,特に若手の方が海外の研究者・学生と触れ合い,協働し
ていくことが今後の堆積学界にとって重要だと思っております。「国際交流委員会」や「基金運用委員会」がこれを後押しできる
ようにしていければと思います。特に今年は福岡での国際堆積学会議を基にして始まったWPSM (Western Pacific Sedimentology
Meeting)の3回目の会合が10月に中国・上海で開催することが予定されています。これを一つのきっかけとして,会員の皆様の活
動が広がっていくことを願っております。
2002年に設立された日本堆積学会も間もなく20歳を迎えます。成人として独り立ちし,さらに発展できるように,まずは今年の
一年をしっかりと運営していきたいと思います。このためには会員の皆様のご協力が必須です。また,学会への御意見・御要望が
とても大事になります。何かありましたら,お気軽に「事務局」(officesediment.jp)に
お寄せいただければありがたく思います。
最後に,改めまして会員の皆様のご活躍を祈念いたしまして,挨拶とさせていただきます。
●退任のご挨拶
前日本堆積学会会長 高野 修
2019年末をもちまして3年間の任期を終え,日本堆積学会会長を退任いたしました。皆様のご協力により,この3年間も,
通常行事の年次大会や堆積学スクールを盛況のうちに実施できたほか,産官学連携推進にかかる堆積ダイナミクスコンソー
シアムの発足,堆積学Wikiの始動など,今後の方向性の指標となるいくつかの活動を開始することができました。今後は,
池原新会長に統括役をバトンタッチしたうえで,引き続き運営委員として陰ながら微力を尽くしたいと考えております。3年
間のご協力ありがとうございました。
|